シカられて

自宅から5分ほどで河川敷に出る。
川沿いの土手と橋がいつものジョギング・コース。
ゆ~っくり1周するときもあれば、
2~3キロいってUターンすることもある。

今日はUターン。
ゆ~っくり出発点に帰ってきた…ら、













鹿!















立派な枝のような角をコチラに向けた立派な体格の鹿。
私は土手の上。
鹿は土手の下。
距離は10mといったとこか。
お互い、目があったまま、しばし、見つめあう。

確か、前にもあったよな、こんなこと。
前にも会った鹿ですか、あなた?

と、鹿が視線をはずし、とことこ歩きだす。
私は前後左右を確認。
いつもなら、ジョギングやウォーキングをしている人が何人かいるはずの土手。
しかし、誰もいない。
遠くに人影もない。
この空間に鹿と私だけ。

って、私の背後には民家が数軒あって、
土手をおりた先の畑にはどなたか出ておられたでしょうが。

鹿がとことこ歩きはじめるので、
私もとことこ歩いてみる。
鹿が、ときおり、こちらを気にする素振りを見せながらも、
とことこ歩き続けるので、
私も同じ速度でとことこ追いかけてみる。

鹿、何度か立ち止る。
私、真似して立ち止る。

鹿、再び歩きはじめる。
私、真似して歩きはじめる。

ぜったい、気がついてる、私のこと。
それでいて、余裕ぶっこいて歩いてる。

100mくらい「お散歩」しただろうか。
河川敷は草が刈ってあるところと、
わっさわっさ繁ってるところとある。
鹿は、お腹がかくれるくらいの草むらに足を踏み入れた。

ととん!と、跳ねる。

そしたら!

その草むらから出現!














小鹿!














きゃしゃな身体の小鹿が、
ぴょーん!と現れた。

「わ!」
思わず声が出る。
小鹿、コチラを見上げ、あわてて、川の方へ駆けていく。
ちっちゃな尻尾をあげて、白いお尻を見せて。

かわいい!

小鹿が川の手前のより繁った草むらに姿を消す。
その間、立派な親(だろうな)鹿は、
私と小鹿の間にたち、小鹿を見送る。

ああ、せまりくる不審者(私だわな)から小鹿を逃がしたんだな。

と見送ってたら、また、親鹿がトトン!と跳ね、
今度は2匹いっぺんに小鹿が飛び出てきた。

「わーお!」
思わず叫びましたよ。
小鹿が同じように白いお尻を見せながら川の方へ。
そして、同じように草むらへ。

それを見送り、親鹿に目を戻す。
まだ?
まだいるの?
あなた、子だくさん?
3匹目からは小鹿手当たくさんもらえてるの?













否。

もう、いなかった。
親鹿が、こちらに背を…いや、尻を向け、
悠然と小鹿たちが隠れた草むらへと消えていった。

完全に鹿の勝ち。

って、別に勝負を挑んだわけではありませんが。

時間にして2~3分だったと思う。
その間、私のほかに人間の姿はなく、
あきらかに半径数m範囲では鹿の数のほうが多かった(笑)。

河川敷から5分歩けばマンションが乱立する住宅街と、
可部線とバス通り。
でも、そんな5分の世界に鹿の家族は暮らしてるんだな。

神様のお遣い、鹿さん。
私に何のお告げを?

「神無月だよ、先生」って来たの?

…『鹿男あをによし』、読もっと。
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by a-kik | 2015-10-28 13:15

芥川賞最年『長』受賞に挑む柿(52になったよ)の日常。なんだかんだ走ってます。


by a-kik