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梅干し

中一の娘、弁当もって登校する。

娘の中学でも「デリバリー給食」なるものがあるのだが、
小食の娘、これを時間内で食べきれない。
(ってか好き嫌いも多すぎる!)
なので、ちっぽけな弁当箱を持っていく。
(ちなみに夫の弁当箱は娘の倍くらいの大きさ)

弁当箱は二段。
ご飯の箱とおかずの箱。
ご飯の箱には白いご飯をびやーっといれる。
中央に梅干し。

約二十年前、食中毒で悲惨な状態になった経験のある私。
宴会の翌朝、テーブルの上にあったおにぎりを食べたら傷んでて、
ぴったり3時間後、急行直下の大騒ぎ。
同じおにぎりを食べた小柄な子はもっと大変だった。
その中、同じおにぎりを食べた別の友人は、
「ん?なんかおかしいぞ」と自己防衛本能が働き、梅干しを食べた。
そしたら軽い病状ですんだ。
ちなみに、この騒ぎのとき、
お寝坊しておにぎり食べそこなって事なきを得たのが、若葉っち(笑)。

そんなこんな人生を歩んできた私は梅干し崇拝者。
お弁当には必ず梅干し。
おにぎりむすんでも梅干し。
作って時間たって食べるときは必ず梅干し。
娘も幼児のときから梅干し大好き。
かつて友人がプレゼントしてくれた梅干し「殿下」の瓶を
 (ほんまに友人が「殿下」ってラベルを貼ってくれた!)
とてもとても嬉しそうに抱えて微笑んでいる写真がある。

今では、『梅干し大好き幼児』ではなく、
『梅干し?嫌いじゃないけど?中学生』に成長した娘。
お弁当の白いご飯の上に梅干しをポツンとのせて持っていく。

ふりかけはいらない。
白いご飯が好き。
おかずを食べるのに、ふりかけはもったいないのだそうだ。
ふりかけかけるなら、おかずはいらない。
うーむ、わからないでもないその感覚。
しかし、おかずを持たせないわけにはいかない。
なので、白いご飯の真ん中に梅干し1つ。
それを持って登校する。

ある日、隣の席の男子が言ったそうな。
 「お、キクチ、今日も日ノ丸?」

うーん、おかずもあるんだから、日ノ丸だけじゃないんだよ。
と言い返すことができないシャイ(笑)な娘。
「へへ」とほほ笑んで給食時間は終わったらしい。

そのことを聞いた母は、残念ながらシャイではない。
考えた。
ふりかけはかけられない。
梅干しもはずせない。
ならば。

























梅干しを真ん中ではなく、右斜め上に置いてみた。
ふふ。
日ノ丸じゃないで。

そしたら、その隣の席の男子クン。
 「あれ、キクチ、今日は日ノ丸じゃない?
  んー、バングラディッシュ?」

いや、バングラディッシュの国旗、知らんし。
ほいだが、言うなぁ、男子クン。
こーゆー子、好きだわ。
彼の反応みたさに母はまた考えた。
そして、翌日。

今度は、梅干しを半分にして左右に配置。

娘が下校してくるのが楽しみでたまらない。
隣の席の男子クン、なんて言うかな。
わくわくわくわくわくわくわくわくわくわく。

夕方、娘が帰ってきた。

 娘 「ただいまー」
 私 「おかえりー」
 娘 「母さん、ざんねーん。
    今日、○○クン、休みだったー」


どうも男子クン、お腹の調子が悪かったらしい。
男子クン、梅干し食べてなかったな。
by a-kik | 2014-02-14 14:18

芥川賞最年『長』受賞に挑む柿(52になったよ)の日常。なんだかんだ走ってます。


by a-kik