芥川賞最年『長』受賞に挑む柿(51)の日常。jogもblogも再開しちゃってます。


by a-kik

捕物帖

連休最後の日曜日。
ちょいと遅めのジョギングに出た。
ふらふらへらへらと毎度のコースを走ってると、



前方から鹿が猛スピードで駆けてくる。
土手の上を走る私の、わずか1mばかり左の傾斜面を、
飛ぶように駆け去っていった。

まだ角も生えそろっていなかった小鹿。
とはいっても、かなり巨体ではあった。
恐怖とか驚愕とかって感情がわき立つ前に、
走り去った小鹿を、見送る私。
と、イヤホン越しに犬の声が。



鹿がきた方向に目をむけると、
ビーグル犬が吠えながら駆けてくる。
なんだ、なんだ?
ビーグル犬は、川の中や河川敷の草むらを嗅ぎながら走り、
吠えながら走る。
首輪にアンテナらしきもの。
河川敷のはるか上流に、軽トラが見えて、
その横にオレンジのビブスとキャップをかぶった人間の姿も。

ああ。
鹿を駆除されていらっしゃるのね。

私なんぞに目もくれないビーグル犬を見下ろしつつ、
ジョギングを続ける。
こころなしかスピードがあがる。
橋の上でオレンジのビブスのオジサンと会う。
キャップに「広島市」のワッペン。
委託をうけて害獣駆除されていらっしゃるのね。
オジサン、目をこらして河川敷を見ていらっしゃる。
思わず「鹿だったら、あっちの方向に」と指す。
「そっか!あっちか!」オジサン、軽トラに飛び乗る。

ぶろろろろ!
スゴイ勢いで軽トラが走りさる。
その後ろ姿を見送って、私は草むらに目をやる。

 私「ほら、もう大丈夫。行ったよ」
 鹿「ああ、ありがとうございます」
 私「いやいや」
 鹿「助かりました」
 私「いやいや、気をつけるんだよ」
 鹿「このご恩は一生忘れません」


ってな光景は繰り広げられることなく…。
だって、私は鹿が走り去った方角をオジサンに教えてしまったのだもの。
鹿を売った女、それは私。

その後、もう一つの橋を渡り、
川の反対側の土手を走っていたら…。
河川敷の草むらを駆け抜ける鹿の姿が!
はるか後方にビーグル犬が!

早くお逃げ!

なんしか、鹿の応援をしてしまう。
さっき、売ったくせに。
畑を荒らされる人の気持ちを考えると、
鹿は、けしからんのんだが、
でも、鹿は、そこに食べるものがあるから来てるだけで…。
なんとか、鹿に言い聞かせて、
来ちゃいけんよと教えてあげられれば良いんだけど。

まぁな、人間でも、勝手に人ン家入ったり盗んだり殺したり、
ミサイル打ったり、大統領選したり、3連敗(笑)したりしてんだもんな。
鹿にマナーを教える以前の問題だよな。


ってか、ビーグル犬、かなり訓練されてるんだろうけれど、
飼い主から放たれて吠えながら一目散に走る姿は、
そっちのほうが怖くもあったでよ。




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by a-kik | 2017-05-08 11:55