芥川賞最年『長』受賞に挑む柿(51)の日常。jogもblogも再開しちゃってます。


by a-kik

金物屋

高校生の娘を助手席に乗せ、車を運転していたあるとき。
赤信号でとまったら、
窓の外をみていた娘がポツリと呟いた。
 娘 「なつかしー」
その視線の先はシャッターをしめた金物屋さん。


その金物屋さんに買物にいった経験があるわけでもなく、
ってか、そもそも普段とおらない道。
その通りにも店にも懐かしさのカケラもないのだけど、
『金物屋』の3文字に、私たち母娘には共通の想い出がある。


それは、娘が、小学2年か3年のころ。
職場体験…って大げさなものではないけれど、
地域のお仕事探検みたいな授業があった。
美容院やスーパー、公的機関や各種商店、
あらかじめ決まってる数か所の訪問先を、
生徒が希望して、班にわかれて訪問して取材する…という。

娘は、『金物屋さん』を選んだ。
当時、通っていた小学校から徒歩数分の場所にあった金物屋さんだ。
訪問の日、どきどきわくわくして興奮気味に登校していった娘だが、
帰宅してきたテンションは高くはなかった。
期待通りでなかったのか?
思い通りの質問ができなかったのか?
一緒にいった班の友達とケンカでもしたのか?

 「どうだった?」と聞いても、
 「まぁ、うん」と返事。

あまり、問い詰めず、
その後、参観日で学校へいったとき、
班でまとめた壁新聞(?)を見たら、
なかなか良い具合にまとめてあった。

その後、何事もなく月日は流れ、
私の記憶から、そんな一日が忘れ去られようとしていたころ。
娘と、娘が訪問した金物屋さんの前を通ることがあった。

 娘 「ここ、ウチがきたとこ」
 私 「ほんとだ。2年生か3年生のときだっけ」
 娘 「うん。ウチねぇ…」
思わぬ娘の告白。
 娘 「『金物屋』さんってキラキラしてるものを売ってるお店だと思っとったんよ」

なんと!

宝石とか貴金属とかを扱うお店だと思っていたらしい。
目のを売るお
金物屋。

そんなお店に職場訪問したら、
なんかお土産にキラキラした宝石のカケラとかもらえるかも!と
期待していたらしい。
それで、数ある商店の中から金物屋を選んだらしい。


かわいいのぉ。
そんな風に考えた小学生だった娘もかわいいが、
それを恥ずかしそうに教えてくれた当時の娘もかわいかった。

そして、高校生になった今、それを思い出して笑ってる娘も、また、
かわいいー。



そんな親バカな私…も、かわいーと、
我が母(80)は思ってくれてるのかな。




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by a-kik | 2017-02-27 11:23