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ナンパ

菊池安芸子、主婦、45歳。
先々週の夕方、若い男の子にナンパされました!



住んでいるマンションから、
ジョギングコースにしている川原まで、
民家と畑のあいだの小道をぐねぐねと5分ほど軽く走ります。
ゆったりもったり走っていたら、
前方に少年発見。
野球のバッドをかかえた半ズボンの少年。

 タッタッタ。

私の足音に振り向いたので、
「こんちは」と笑顔で言って追い越しました。
「こんちは」と背後から返ってきました。
タッタッタ。
私の足音。
タッタッタ。
ん?これは誰の足音?
振り向くと、少年、私を追いかけてくるではありませんか!

 少年「どこ行くん?」
  私「…川原」
 少年「なにしに行くん?」
  私「うーん、トレーニング」
 少年「なんで?」
  私「うーん、今度、マラソン大会で走るけぇ」
 少年「どのくらい走るん?」
  私「42キロ」
 少年「なんで走るん?」
  私「うーん」

私、なんで走るんだろう。

楽しむため。
生きるため。
自分発見のため。

そんなん答えられても、少年、困るわなぁ。

なので、一番単純な答えをしてみた。

  私「申し込んだけぇ」



少年、無言。
無言のまま、走ってついてくる。

  私「ボク、何年生?」
 少年「2年生」
  私「今、帰り?」
 少年「うん。○○くんと遊んどったら△△くんが××したけぇ□□で…」

少年、語り始めた。
走りながら。

  私「そっか。おばちゃん、もう行くけぇ、気をつけて帰りんさいね」
 少年「うん」
  私「ばいばい」
 少年「ばいばい」

手をふり、速度をあげる私。
タッタッタ。
タッタッタ。
ついてくる少年。

  私「家、どこ?」
 少年「あそこが、おじいちゃん家」

川原のすぐ手前の大きな一軒家。
お家の人に、
『年齢性別国籍不詳の不審者ランナーが息子をかどわかしている!』と見られかねない。

  私「じゃあね!」
 少年「ばいばい」

以後、何度かジョギングしても、少年と会うことはありませんが…。
(お家の人が注意してるのか!?)

年下の男の子に声をかけられて嬉しかった45歳の人妻です。
by a-kik | 2011-09-12 12:14

芥川賞最年『長』受賞に挑む柿(52になったよ)の日常。なんだかんだ走ってます。


by a-kik